換気の目的と室内空気の汚染原因
今年、新型コロナの関係で『換気』の大切さを実感している方が多いのではないでしょうか。窓を開ける、換気扇、パイプファン、エアコンなどの空調機器の活用など様々な工夫を凝らされているかと存じます。ここで再度、換気の目的、空気の汚染原因について少しご案内させていただきます。
§換気の目的と室内空気の汚染原因§
換気の目的を簡単に言うと室内の空気を入れ替えることです。具体的には人が呼吸するために必要な酸素の供給。ボイラ、厨房機器、コンロなどの燃焼に必要な酸素の供給。人体、ＯＡ機器、ボイラ、厨房機器などから発生する熱の排除。浴室、厨房、キッチン、床下、屋根裏などの湿気の除去。浮遊粉じん、ホルムアルデヒド、臭気の排除などさまざまな目的で換気が行われます。換気の対象になる主な空気の汚染原因は、一酸化炭素（ＣＯ）、二酸化炭素（ＣＯ₂）、浮遊粉じん、化学物質、熱、水蒸気、臭気などです。これらの汚染原因を取り除き、新鮮な空気と入れ替える。あるいは新鮮な空気を取り入れて希釈するなどによって、室内の空気の洗浄度を常に快適な状態に保つことが換気の目的になります。
| 目 的 | 汚染原因 | |
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酸素の供給 |
【一酸化炭素（CO）】 コンロ・ストーブなどの燃焼器具の不完全燃焼から発生するケースが多く、わずかな量で人命が危険な状態になり、建築基準法などによる許容値は10ppm（0.001％）以下とされています。 【二酸化炭素（CO₂）】 大気中にも0.03％程度含まれている気体で、人の呼吸でもその濃度が増えます。許容値は1,000ppm（0.1%）以下とされています。 |
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粉じん・化学物質 などの除去 |
【浮遊粉じん】 タバコの煙やアスベスト繊維など、粒子が非常に細かく、空気中に浮遊する汚染物質です。肺がんのリスクを高め、許容値は0.15mg/㎡以下とされてます。 【化学物質】 ホルムアルデヒド、クロルピリホス、その他揮発性有機化合物のことです。ホルムアルデヒドはシックハウスやシックビル症候群の原因になり、建材や家具の接着剤などから揮発する可能性がある物質です。ホルムアルデヒドの許容値は0.1mg/㎡以下、クロルピリホスは使用が禁止されています。 |
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熱の除去 |
厨房やキッチンで出る熱、ＯＡ機器やボイラーなどから出る熱。主に厨房、キッチン、電気室、機械室、ボイラー室などが熱の除去の対象となります。 | |
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水蒸気の除去 |
厨房やキッチンでの調理、人の呼吸、入浴やシャワーなどによって水蒸気が多く発生します。主に厨房、キッチン、浴室、屋根裏、床下など水蒸気除去の対象になります。 | |
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臭気の除去 |
タバコの臭い、調理よる臭い、トイレの臭い、体臭、更衣室にこもる臭い、新建材の臭いなど不快感を与える臭いの除去が必要です。 |
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